新年のご挨拶を、白百合パークハイムと白百合ベビーホームの両施設長と共に申し上げます。
真生会は、職員一同、今年も子どもの権利を大切に、職務を進めて参ります。COVID-19によるパンデミックは、3年目になっても未だ収束できない状況ですが、少しずつ好転の兆しが見えつつあることに、希望を感じています。
全ての方々の健やかな一年を祈念しております。
本年も、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
社会福祉法人真生会
理事長 青木紀久代
年明けは大変強い寒波によって、日本海側の各地方では大雪でメディアの映像を見ておりました。太平洋側である神奈川県では、氷点下となる例年にない冷え込みです。正月2日には、恒例の箱根駅伝が開催され沿道には人々が応援の声を上げていました。お正月の日常が少し戻って来ている感じがします。
昨年の秋から冬にかけていわゆるデルタ株が収まった後にオミクロン株という感染力が強いといわれる変異株が徐々に増えてきていて、まだまだ、油断できない状況です。
100年程前にスペイン風邪というパンデミックがあり、当時の人口20億人の三分の一が感染し、亡くなった方々は5000万人とも一億人とも言われます。今回のコロナ禍で世界は2億9千万人が感染し、544万人の方々が亡くなっています。大変なことではありますが、ワクチンの開発や接種が急速に実施されたことが、被害比率を下げていることは明らかで、まだ収束したわけではありませんが、100年前より対応力が格段に上がっていると言えましょう。2022年からは希望を抱いて進みたいものです。
真生会は2つの児童福祉法による施設を運営していますが、児童、母子の入所、生活している施設ではリモートワークは進めづらく、産業医に利用者、職員の感染を防ぐための対策を取りつつ業務を継続している状況です。収束の日まで気を抜かずに頑張らなければなりません。
白百合パークハイムは母子生活支援施設で、利用者の居住棟(アパートと同様な)があって、利用者さんは地域の中で暮らしている訳ですから、感染防止は、職員とお母さん達・子ども達との協力なくしてはできない話になります。思えば、感染対策を母の会やパークハイムだよりで呼びかけました。また、母と子の絆を強める行事についても制限せざるを得ませんでした。しかし、利用者さんと職員達との繋がりは大変強く、利用者さんの協力は素晴らしいものでした。例えば、子どもが熱を出したときやお母さんの心配な症状があればすぐに職員に連絡を頂き、医療機関の検査で陰性が確認され、胸をなで下ろすということが何度かありました。お陰で現在まで感染者は職員を含めてゼロを続けることができています。コロナ禍で、職員と利用者の協力が進み、絆が強まったと感じられるのは、プラスの部分であって、ここに光を当てたいと思っております。
施設の行事については感染予防のため中止していた時期がありましたが、クリスマス会だけは規模を小さくしながらも感染対策をしてこの2年やっています。子ども達がお母さんをお客さんに自分たちの出し物を行います。クリスマス会の前の数週間は職員と子ども達が話し合って出し物を決め、練習を重ね当日のステージを迎えます。その当日のステージで、練習ではなかなかできなかった子どもが奇跡的にそのパフォーマンスをしてしまいます。この、奇跡に対して会場で見ていたお母さんは感激で涙を流していました。私も目頭が熱くなり、後で聞くとどの職員も感動して涙が出ましたと言っておりました。この会は、コロナ禍の中、子ども達職員が一緒に楽しもうよ。感動しようよ。こんな思いが参加者全体をつつみ心癒やされる時間となりました。
2022年もコロナとの戦いは世界でも、白百合パークハイムにおいてもあると思うのですが、マイナスの側面が強調される中、クリスマス会は優しさに満ち、心温まる行事だったと思います。ですから、試練を与えられている中、希望を持って進んでいくこと。そこに真理の光を見る。そんな、一年にしていきたいと思う年頭であります。
社会福祉法人真生会
白百合パークハイム
施設長 嶋津常弘
昨年に引き続き、コロナ禍の新年を迎えました。やっと終息が期待され、緊急事態宣言も解除されて早々、新しいオミクロン株が流行りだしました。今までに比べると重症化は少ないようですが、感染スピードが速いので楽観視はできません。引き続き、新型コロナウイルスによる新しい生活様式は継続して、職員と子どもたちの健康管理に努めたいと思います。
新年を迎えると干支が気になります。今年は「寅」となります。まっすぐに伸ばして、引っ張る意味があるそうです。家を表すうかんむりで、家の中で矢を両手でまっすぐに伸ばす様子を表しているそうです。真生会という家では、進むべき方向に矢を向けるということでしょう。社会的養護の分野でも多機能化や高機能化が求められています。今年は進むべき方向が示されるのでしょうか。
干支は中国では植物が循環する様子を表しています。子年に新しい命が種の中で芽生えはじめ、丑年では種の中で育っているが、まだ伸びることができていない。寅年は春が来て根や茎が成長する時期で、草木が伸び始める年になります。丁度、真生会では青木紀久代理事長の元で歩み始めて、白百合ベビーホームでは行事などへの取り組みも充実してきました。新しい保育・養育の芽が育ち始める年になりますよう努めたいと思います。皆様のご支援とご指導を賜りますよう謹んでお願いいたします。
社会福祉法人真生会
白百合ベビーホーム
施設長 島田恭子