1976年、社会福祉法人真生会 社会福祉研究所が、当法人初代理事長宮嵜晋によって開設されました。それ以来、特に日本の母子福祉の発展と子どものより良い発達とそれを育む環境づくりを願い、実践・実証的な研究の振興に努めてきました。その成果は、「母子研究」という学術誌として、25年にわたり継続的に発信されてきました。この学術誌は、社会学を中心とする第一線の研究者グループと、心理学を中心とするグループのリードによって編纂されてきました。その間、福祉・心理・社会学など、学際的な分野で広く活躍する研究者が育っています。
戦後の母子の貧困に端を発する母子福祉の必要性は、時代と共にその具体的な課題は、変化しつつ、今も強く求められているところです。特に、父親を含む現代家族の課題は、尽きることがありません。
2019年、白百合心理・社会福祉研究所は、このような歴史ある研究所の理念を継承しつつ、新たな時代のニーズの中、児童福祉を中心に置き、母子や父子の問題はもとより、広く子どもの育ちをより良いものとするための実践的研究を目指して、開設に至りました。
皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
社会福祉法人真生会 理事長
白百合心理・社会福祉研究所 所長
青木紀久代
お陰様で2024年3月を持ちまして、「子どもの福祉と心理第1巻」を再興するに至りました。今後は毎年度末に刊行するリズムで発信してまいります。 第2巻を、2025年3月に刊行予定です。論文投稿をご希望の先生方は、下記刊行に係る詳細を参考になさって多数ご投稿くださいますようお願い申し上げます。
(1)投稿論文原稿数は、筆頭者1 人につき1 編とする。
(2)「投稿規程」に則り原稿を作成すること。その際、抄録とキーワード(英文抄録(120 words 以内,native speaker による校閲済みのもの)と,英語のKey words(3-5 個以内)も必要)を付与すること。
(3)原稿は、Word形式、PDF形式両方を準備し、『子どもの福祉と心理』の専用アドレスjwcp@shinsei-kai.org宛に提出すること。件名は、「論文投稿の依頼」とし,氏名,所属を記載すること。
(4)提出期限:2025年12月31日23:59締切
※原稿提出後は、1週間を目途に(年始の場合は2週間を目途に)研究所事務局より、原稿拝受のメールをお送りします。2週間以上経っても連絡がない場合は、研究所事務局(spsi@shinsei-kai.org)までお問い合わせください。 その他お問い合わせがございましたら、白百合心理・社会福祉研究所HPのお問合せ(https://shinsei-kai.org/contact/)または同研究所事務局(spsi@shinsei-kai.org)までメールでご連絡ください。
白百合心理・社会福祉研究所の前身、白百合社会福祉研究所が、学術誌『母子研究』を1978年から2002年まで毎年発刊してきました。20年経った今、『子どもの福祉と心理』と改称し再興するに至りました。詳細はこちら。
Bowlbyのアタッチメント理論に関する最初の論文の発表から70年になり、アタッチメント理論をめぐる動向は大きな岐路に立っていると言えます。だからこそ、これまでの研究史を振り返りながらアタッチメント理論を学びなおしてみたいと思います。
イギリスの歴史家であるドシェンスキー氏が” Cornerstones of attachment research”を表しました。大著(550ページ)ですが、それだけに一人の力では、なかなか読み切れません。皆さんと力を合わせて少しずつでも読み進めていきたいと思います。
3年目となる「Ⅲ」では,アタッチメント学会ともいうべき,International Attachment Conferenceの報告なども交え、最後まで読み切ります。
3年目については,改めて参加者を募集いたします。皆さまのご参加をお待ちしております。
開催日時:第1回 オリエンテーション 2024年4月29日(月) 19:00~21:00
(4/29,5/27,6/24,7/29,8/26,9/30,10/28,11/25,12/23の合計9回)
開催方法:Zoomによるミーティング
申込方法:参加希望の方は白百合心理・社会福祉研究所のメールアドレス(spsi@shinsei-kai.org)にご連絡ください。件名は「アタッチメント理論を勉強する会参加希望」として下さい。
費用:全9回 18,000円
テキスト:” Cornerstones of attachment research”(Duschinsky, R.(2020) Oxford University Press.)
担当講師:近藤清美(帝京大学) 以下、近藤先生からのご案内です。
<Cornerstone of attachment researchと著者ロビー・ドシェンスキーについて>
著者のドシェンスキー博士は会ってみるとすぐにわかりますが、強烈に印象に残る人です。まず、落ち着きがない、ぴょんぴょんと人の間を渡り歩き、しゃべりまくっています。そして、小柄なので少年にしか見えません。しかし、イギリス紳士としてその対応は誰に対しても丁寧で分け隔てがないのです。とても魅力的な人物です。イギリス・ケンブリッジ大学で教鞭を取りつつ、専門は幅広く、応用社会科学だと言いながら、子どもと家族のメンタルヘルスについての研究を行い、実践に伴う倫理的・社会的問題にも関心を寄せています。まさに天才肌で、知識の豊富さ、関心の幅広さは、ちょっと話を聞いただけでも驚かされます。アタッチメント研究の歴史についてこんなにも緻密な議論を展開できるのもなるほどだと納得させられます。Cornerstone of attachment researchは非常に大部ですが、読み通すことでアタッチメント研究の全容を把握し、明日の実践の礎となる力を得ることができると確信できるものです。今年はアタッチメント学会ともいうべき,International Attachment Conferenceがあるので,この勉強会からも数名の方が発表に行きます。最新のアタッチメント研究を学ぶ機会なので,その報告をします。 3年目については,改めて参加者を募集しますので,皆さま,応募してください。